富県
農村のたたずまいに野の仏が点在する
写真/久保田の道祖神
富県は高遠に隣接する農村地帯で、美しい風景で知られる歴史の古いところです。
桜井の観浄寺には渋谷藤兵衛の地蔵尊、金鳳寺入口には西国三十三所観音(渋谷藤兵衛作)があります。JA倉庫近くの羽根薬師堂には石仏群があります。
また、新山のゴルフ場脇の根上の松(ねあがりのまつ)の根元には、通称「久保田の道祖神」(作者不詳)と呼ばれる、双体道祖神が祀られています。
久保田の道祖神
根上の松(ねあがりのまつ)の根元にある双体道祖神
【道祖神(どうそじん)】
道祖神は路傍の神で、村境や辻、三叉路などに石像や石碑として祀られている。厄除や子孫繁栄などを祈願する民間信仰のよりどころして、道の辻に祀られ全国各地にみられる。文字石碑でないものは、男女二神を描いた双体道祖神(そうたいどうそじん)が多い。